登山道からはるか向こうにユウバリコザクラが咲いていた。
×10で撮影したものをさらに拡大!
FBと夕張ヒュッテの管理人の話を総合すると先週末(7/4日)には登山口に100台の車が溢れたそうだ。過去にもこの時期の週末に200台のマイカーが林道沿いにズラリと縦列駐車して登山口まで2㎞近く歩くなんてことがあった。花の山の宿命かねぇ…
今回は平日だったので車は6台。
冷水コースから登山開始。
中間地点の望岳台まで2時間のペースだ。
ここで初めて夕張岳本峰や芦別岳などが眺められるはずなのだが、あいにく今日は雲の中だ。
夕張岳に固有種や亜種などの珍しい花が咲くには蛇紋岩メランジュという世界的にも珍しい地形が影響している。
同様に珍しい花の多さで知られるアポイ岳は地下深くでマグマが冷え固まって地表に露出したかんらん岩が覆われるが、蛇紋岩はかんらん岩が水成作用で変化したもので文字通り蛇のようにくねくねした形の露出が多く、もろくて水に溶けやすい。
北海道では神居古潭あたりでも見られる。
珍しい花の多い夕張岳の前岳湿原あたりにはガマ岩や男岩などいくつもの岩塔が見られるが水溶されずらかった蛇紋岩が取り残されたものであり、周辺の平坦部には貧栄養の蛇紋岩台地が広がったため、高山植物たちは独自の変化を遂げた。
ガマ岩の近くの風の通り道にはエゾグンナイフウロが咲く。
北海道各地で見られるチシマフウロやトカチフウロとの違いは花柄の毛深さと葉の切れ込みの深さという一般登山者にとってはどうでもよいような違いだ。
昨今の世の中ではジェンダーや先住民族、障害者などに寛容な目を向けるように変わりつつあるようだが、高山植物の世界では早くからこの特殊性に目を向けていたようだ。
ヒメイワタデ
夕張岳特産種ではないが、あまり見かけない高山植物であることには変わりがない。タデ食う虫も好き好きと例えられる高山植物の中ではブスの代表だ。
ユウバリソウも終わってしまえば、ただの枯草。
花の命は短くて・・・・
6月中旬に一週間程度咲く。
下山後、夕張岳ヒュッテに寄った。
中学2年生の時に担任の先生に連れられて山開き行事の時に泊まったことがある。
その頃はプレハブ2階建ての小屋だったが、地元や札幌の有志らが手弁当で手作りしたザ・山小屋だ。五右衛門ぶろと囲炉裏は圧巻!
毎年登っているが、今年は日帰り。泊りは来年にしよう!
管理人と少し話して下山しようとしたら「メロンいるか?」と言ってくれたのでいただいて帰る。摘果(すぐり)メロンと言って間引きした硬いメロンで漬物にするとシャキシャキ食感が楽しめる。ごちそうさんでした。
旧夕張岳ヒュッテ
話は続く…