札幌から狩場山までは片道3時間のドライブと遠い。
前日、島牧の宮内温泉入りして翌日は旅館の朝食をいただいてからののんびりスタートとした.
折しも「道民割」適用期間中で宿泊費5,000円引きの上、2,000円のお買い物クーポンまでついて超お得。
こちらは2020年に行われていた島牧CAT!
参加費は2泊3日で20万円。(旅館2泊キャット1日6~8本ラン)
日本人の参加者はほぼゼロ。
私はまだBCがマイナーだった1990年代にスノーボーダーたちを率いて、よくこの山域に滑りにきていた。
近くの賀老の滝には竜神伝説があり、またドラゴンウォーターと呼ばれる炭酸水が湧水している箇所があったため、私たちの滑ったラインを左からドラゴンロード1、2,3と勝手に命名していた。
この日、融雪が進み賀老キャンプ場まで車を乗り入れる事ができた。
100台は駐車可能なバカみたいに広い駐車場には既に20台の車が入っていた。
8時登山開始。ほとんどゲッパだが、春スキーは真冬のようにパウダー争奪戦がないので焦る必要ない。しかしこの遅いスタートが、のちに重大な災いとなるとは知る由もない。
ところどころアスファルトが出た道路をシートラで1㎞ほど歩き、雪が繋がりだしたのでシール歩行でさらに1㎞ほど千走川南東面沢に先行者のトレースに従って入っていく。
沢に入ってほどなく、第一滑走者が降りて来たので呼び止めて上部の様子を聞き出す。
760mの二股を過ぎると先行者たちがかなり上の方に数十人は見える。
1025mの大滝まではクトーを駆使してシール登行でせめるのだが、さらに急になってもうあきまへん。
斜度は34度。ここからは再びシートラで直登だ。
丁度12時。急登を終えて稜線に飛び出す。
日本海もようやく見えて頂上は指呼の距離だが遠く太平洋側に雲が発生するのが見えたので
滑り優先でここからドラゴン1に滑り込む。
横幅500m斜度33度、超快適バーン。
登り返してドラゴン2へ。
こちらも良いね~。
1200くらいから水線が縦に入っていたのを登りの時に見ておいたので、トラバースしてドラゴン3へ。
ノートラックと言っても春雪では特に問題ないけど、とりあえずノートラックのドラ3をボトムまで滑ってようやく一休み。
あとは本流を滑り込んで、登りの時に確認しておいたGNP(行者ニンニクポイント)で
ネギ採りして帰るべ!
しかし、ここでゆっくり出発のツケを払う事に…
朝、あんなに生えていたアイヌネギは既に先行者たちに採りつくされ、わずかにポヤポヤのネギが残っているのみ。それでも意地を見せて滑りやすい笹の斜面を這いつくばって登りネギゲット。
林道まで出てパスカングで滑り込むはずだったが、ブナの樹脂で板は滑らず
ズリズリののたり足でようやく駐車場に戻る。
前日もらった2,000円のクーポンで買い物しようと寄った島牧のセイコーマートで見知った顔が数人。
「いやー、アイヌネギ大漁でしたよ!」
お前だったのか!
春山も「先んずれば人を制す」だったわ。